ウクライナに車いすを

2022年6月、長野県の福祉用具会社が開発した車いす補助具をウクライナに寄贈する支援をお手伝いした木村正人、史子(写真、右)夫妻はキーウでFFUのオレナ・ニコライエンコさん(左)と知り合いました。

オレナさんから同年10月に「日本の皆様にウクライナへの人道的支援として車いす500台の提供をお願いすることは可能ですか」とSOSが寄せられました。

立ちはだかった大きなハードル

コロナ復興需要とウクライナ戦争でコンテナ輸送価格は暴騰。ウクライナに車いすを500台届けるとなると輸送費が最大のハードルです。

在英のNYK(日本郵船)社員に相談すると「良い案がある」と無償支援を申請するよう助言され、日本郵船と郵船ロジスティクスが共同で無償輸送を引き受けてくれました。さくら車いすプロジェクト広島支所(CIL・かんなべ)から第1便の車いす提供の申し出がありました。

広がる支援の輪

モンゴルに協力して車いすを贈ったことがある「希望の車いす」、「飛んでけ!車いす」の会、「海外に子ども用車椅子を送る会」の計150台が第2便として2023年2月に東京港を出港しました

商船三井と株式会社三協が第2便の無償輸送を引き受けてくれたお陰で、支援は「オールジャパンが一つ(ONE)」になる形で進められることになりました。

第1便は無事キーウに到着

第1便がキーウに届いたのは奇しくもロシアのウクライナ侵攻1年の2023年2月24日でした

本格的な軍事侵攻、絶え間ない砲撃、多くの犠牲者のため車いす需要は激増しています。

とFFUのオレナさんは語りました。車いす支援の要請はテルノピリ、ハルキウ、オデーサ、ジトーミル、ザカルパッチャ、リウネ、キーウの7州に広がり、当初の500台から1000台に倍増しました。ウクライナでは日本からのサポートを必要としています。